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中学3年 2学期期末国語「君待つとー万葉集・古今・新古今」前編

光村図書発行の『国語3』を対象にしています。

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【ジャンル】和歌(短歌、長歌)

【特  徴】しっかり覚えれば、点数が稼げるジャンルです。

【すべきこと】
①3大「和歌集」のそれぞれの特色を覚える。
②各和歌特色について、説明できるよう覚える。

 

※注意/全部で14歌も、あるので、結構きついですね。授業担当者が何を大事にしているのか、どういう出題傾向にあるのか、情報収集が必要です。

 

①和歌集の特色

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 バラバラに覚えず、関連させて覚えましょう。絶対に覚えることは、「名前」「時代」です。これは、完全にリンクさせましょう。まず時代の特色を覚えましょう。これは、歴史教科にもつながることです。

 ①奈良時代は、まだ天皇制が始まったばかりの時代です。身分も比較的フラットな状態なので、歌の選出にそれが反映されています。和歌の技術も初期段階にあります。

 ②平安時代は、貴族の時代で、身分にも差が出てきました。そのため、支配階級から歌が選出されました。和歌が普及してきたので、和歌の創作にも、テクニック(技巧)が出てくるのも当然かと言えます。 

 ③鎌倉時代は、武士の時代です。武士の時代といえば、「無常観」です。中学2年時に『平家物語』を勉強したと思いますが、そのときの「この世は永遠じゃない=無常観」のことです。そのため、この時代に流行った「美」は、華やかな「美」ではなく、自然美に代表される 無常観から生まれる「美しさ」が好まれました。

 

 万葉集

万葉集だけでも、8首もあるので、計画的に進めていきましょう。

 
【見方】
歌人
読み(歴史的仮名遣い)
読み(現代仮名遣い)
和歌

解説
キーワード

 

①持統天皇

はるすぎてなつきたるらし/しろたへのころもほしたり/あめのかぐやま
はるすぎてなつきたるらし/しろたのころもほしたり/あめのかぐやま

春過ぎて夏来るらし/白たへの衣干したり/天の香具山
春が過ぎて、夏が来たらしい。真っ白な衣が干してあるよ。天の香具山に。

【解説】前半では、作者の感じたこと、後半では、目で見たことを歌っています。「香具山に衣がほしてあるのを見て、夏が来た」と感じた歌です。(前後が逆になっている倒置表現です。)「冷やし中華始めました」の貼り紙を見て、「夏が始まったなー」という発想でしょうか。

二句切れ・四句切れ/倒置表現/持統天皇

※句切れに関しては、いろいろな意見があります。ここでは、指導書などを参考にしていますが、必ず教科担当者に確認してください。「句切れ」とは、「文が終わること」=「。をつける」となるので、訳文で「句点=。」が打ってあるところを「句切れ」としています。

 

②柿本人麻呂

ひむがしののにかぎろひの たつみえて かへりみすれば つきかたぶきぬ
がしののにかぎろの たつみえて かりみすれば つきかたぶきぬ

東の野にの立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ
東の野に日の出の光が見えて、振り返って見てみると、月は西に傾いている。

 「炎」とありますが「日の出」のことです。「比喩」表現です。東から太陽が昇るということなので、日の出前のことです。「月傾きぬ」とは、「お月様が沈みかけている」ということですが、一節には、自然の壮大さだけを歌った歌ではなく、「沈む月」を「亡くなった草壁皇子」に、「炎」を亡くなった草壁皇子の息子である「軽皇子」にたとえ、移り行く世代交代をも重ね合わせたダイナミック(=雄大)な歌だそうです。

句切れなし/炎=日の出/比喩/ダイナミック

 

③額田王

きみまつとわがこひをればわがやどのすだれうごかしあきのかぜふく
きみまつとわがこいおればわがやどのすだれうごかしあきのかぜふく
君待つと我が恋ひ居れば我が屋戸のすだれ動かし秋の風吹く
あなたを待って私が恋しく思っていましたら、我が家の戸口のすだれを動かした、秋の風が吹きました。

 「恋」の歌です。好きな人が来るのを「いつ来るのかな?」「今来るかな?」と待ち焦がれています。そのとき「すだれが動いた」ので、「やった、来たわ!!」と思ったら、「秋の風」だったという「好きな人を心待ちにしている恋」の歌です。ちなみに「君」は、天智天皇(=「大化の改新」の中大兄皇子)のことだと云われています。

句切れなし/恋の歌/額田王

 

④山部赤人

あめつちの わかれしときゆ かむさびて たかくたふとき するがなる ふじのたかねを あまのはら ふりさけみれば わたるひの かげもかくらひ てるつきの ひかりもみえず しらくもも いゆきはばかり ときじくそ ゆきはふりける かたりつぎ いひつぎゆかむ ふじのたかねは

あめつちの わかれしときゆ かさびて たかくとうとき するがなる ふじのたかねを あまのはら ふりさけみれば わたるひの かげもかくら てるつきの ひかりもみえず しらくもも いゆきはばかり ときじくそ ゆきはふりける かたりつぎ いつぎゆか ふじのたかねは
天地の 分かれし時ゆ 神さびて 高く貴き 駿河なる 富士の高嶺を 天の原 振り放け見れば 渡る日の 影も隠らひ 照る月の 光も見えず 白雲も い行きはばかり 時じくそ 雪は降りける 語り継ぎ 言ひ継ぎ行かむ 富士の高嶺は
天地が分かれたときから 神々しく高く貴い、駿河の国にある 富士の高嶺を 広々とした大空に 振り仰いで遠く見やると、空を渡る太陽の姿も隠れ、照る月の光も見えず、白雲もはばまれて行き滞り、時季を定めず雪は降っている。語り継ぎ、言い継いでいこう、この富士の高嶺は。

反歌

たごのうらゆうちいでてみればましろにそふじのたかねにゆきはふりける
たごのうらゆうちいでてみればましろにそふじのたかねにゆきはふりける
田子の浦ゆうち出でて見れば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける
田子の浦を通って出て見ると、おお、なんと真っ白に富士の高嶺に雪が降っているよ。

 長いですね。①~③は、「57577」というリズムで歌う短歌ですが、これは「5757…577」と「57」のリズムを3回以上繰り返して、「577」で終わるという型の和歌で、「長歌」といいます。「反歌」とは、「長歌」にそえる「長歌の内容を要約」した短歌のことです。長歌の特色としては「渡る日の 影も隠らひ」⇔「照る月の 光も見えず」のように「対句」表現があげられます。歌の内容は、富士山の「神さびて」「高く貴き」姿を歌ったています。反歌では、「そ」「ける」係り結びで、「真白に」を強調しています。

長歌/対句/富士山を称えた和歌
反歌/係り結び

 

⑤山上憶良

おくららはいまはまからむ/こなくらむ/それそのははもわをまつらむそ
おくららはいまはまから/こなくら/それそのははもわをまつら
憶良らは今は罷らむ/子泣くらむ/それその母も我を待つらむそ
わたくし憶良めは、もう退出いたしましょう。子供が泣いているましょう。それ、その母親も私を待っていることでしょう。

 宴会の場での歌です。「子供が泣いてるから、そろそろ帰るよ」と憶良が言うと、友達が「本当は、(子供よりも)奥さんじゃないの~」的なことをたわむれに詠んだ歌。家族へのほのぼのとしたあたたかい愛情を感じますね。また「らむ」「らむ」リズムを作っているのも特徴のひとつです。

二句切れ・三句切れ/家族への愛情/「らむ」でリズム

 

⑥東歌

たまがはに さらすてづくりさらさらになにそこのこのここだかなしき
たまがに さらすてづくりさらさらになにそこのこのここだかなしき
多摩川にさらす手作りさらさらに何この児のここだ愛しき
多摩川にさらす手織りの布のように、さらにさらに、なんでこの娘は、こんなにもいとしいのか。

 多摩川で、手織りの布をさらしている場面で、「なんでこの児は、こんなに愛しいのかな」と詠んだ歌です。この和歌でもっとも重要なのは、「多摩川にさらす手作り」で、この言葉が次の「さらさら」を導き出す仕掛けになっています。こういう言葉を序言葉と言います。あとは、「そ」「愛しき」係り結びで、「何」を強調しています。東歌(あづまうた)とは、東北地方ので読まれた歌のことです。主に支配階級の人ではなく、一般階級にあたる人たち⇒万葉集の特色である広い階層にあたります。

句切れなし/序言葉/係り結び/東歌

 

⑦防人歌

ちちははがかしらかきなでさくあれていひしけとばぜわすれかねつる
ちちははがかしらかきなでさくあれていしけとばぜわすれかねつる
父母が頭かき撫で幸くあれて言ひし言葉忘れかねつる
父母が頭をなでて、無事でいるように、と言った言葉が忘れられない。

 この人は、防人として今、九州にいます。故郷の父母を懐かしみ、故郷を離れるときのことを思い出して、それを詠んだ歌です。父母が自分の頭をなでて「幸くあれ=無事であるように」と言った言葉が忘れられないと詠んでいます。「ぜ」「つる」係り結びで、「言葉」を強調しています。本来は、「ぞ」なのですが、「ぜ」となっているのは、東国地方の方言のためです。「幸くあれて」の「て」も方言で、本来は「と」です。防人歌(さきもりのうた)とは、名前は、誰だか分からないけど、防人(九州の警護)の任務にあたっていた人が詠んだ歌のことです。これも東歌と同じで、広い階層にあたります。

句切れなし/親子の歌/係り結び/方言/防人歌(広い階級)

 

⑧大伴家持

はるのそのくれなひにおふもものはなしたでるみちにいでたつをとめ
はるのそのくれなにおもものはなしたでるみちにいでたつとめ 
春の園紅にほふ桃の花下照る道に出で立つをとめ
春の園の紅色に美しい桃の花が下まで照る道に、出て立つ娘よ。

「にほふ」は、「艶やかに美しい」、「美しく照り輝く」といった意味です。「春の庭で、紅色に美しい桃の花が下の方まで照っている道に立つよ。」といった意味で、スポットライトは、「をとめ=娘」です。「をとめ」=名詞で終わっているので、「体言止め」です。娘の美しさを 詠みたいがための歌らしいですが、この和歌は、苦手でよく分かりません。もう一度、授業担当者か、塾か、誰かに確認とって下さい。

句切れなし/にほふ/をとめ/体言止め